植樹のこと

城山熊野神社の「鎮守の森」は、日本の暖温帯林の中で1%に満たない、土地本来の自然植生が残る森です。

貴重な自然植生を存続させていくために、城山熊野神社では「宮脇メソッド」による植樹を行っています。

生命力が強いといわれている自然植生の森ですが、周辺の環境の影響を受けることで、少しずつその力が失われていくことがあります。そこで、より健全なかたちで森を守り続けていくため、2021年にブライトリング・ジャパンとSUGiの協力のもと本来の植生と同じ構成の樹種1,000本の苗木の植樹を行いました。

Photo: Pedro Gomes

植樹には、地域に住むご家族にも参加いただきました。地域によって生かされ、地域に貢献してきた「鎮守の森」。そんな人と森とのつながりを、若い世代へとつないでいきたいという思いからです。

森の成長は早くはありません。植樹された木が細い若木となり、5〜6mまで成長するのにおよそ10年。さらに大きく、森に馴染むほどに成長するのには30年ほどの時間が必要です。そして大きく成長した木の落ち葉で豊かに柔らかくなった土壌に小動物やミミズ、小鳥たちが生息するようになるまでには100年以上かかるといわれています。

Photo: Pedro Gomes

わたしたちはもちろん、植樹に参加した子どもたちも、100年後の未来を見ることは難しいかもしれません。しかし、一人の人間の時間を超えた未来を考えることが、よりよい未来につながっていくと、城山熊野神社は信じています。