01城山熊野神社のこと

宮司より

宮司挨拶

毎年お正月になると、たくさんの参拝者の方が初詣にいらっしゃいます。長い時には、行列が社殿から鳥居まで及ぶのですが、皆様、自分の番が近づいてくると、次第に口数が減っていきます。今年をどんな一年にしたいのか、心を落ち着かせて考え始めるのだと思います。

人は祈ることで、意識を自然と現在の自分と未来の自分の両方に向けます。神社は、神様の御加護に感謝し、願う場所であると同時に、自らの願いを探し出す場所でもあります。

平安末期、前九年の役に敗れた源義家が、後三年の役に再び出陣する際、当社で必勝の祈祷を受けました。そして、この戦での勝利が、その後、時代を大きく武士の時代へと動かします。以来、城山熊野神社は「復活」「再起」「再出発」の聖地として親しまれ、現在も多くのリーダーやアスリートたちが参拝に訪れています。

城山熊野神社の境内には、土地本来の自然植生が残る「鎮守の森」が広がっています。多様な動植物によって構成される自然植生の森では、今日もさまざまな生命が循環しています。その歴史の中でたくさんの「復活」「再起」「再出発」を見守り続けてきた森のもと、あなたの願いを見つけ、明るい未来に想いを馳せてください。

城山熊野神社 宮司 石川明彦